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退職代行「モームリ」社長逮捕の衝撃|何が違法だったのか?利用者が知るべき真実と教訓

退職願 コラム
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「もう会社に行きたくない」「辞めさせてくれない」……そんな悩める会社員の救世主として急成長した退職代行サービス。その中でも知名度の高かった「モームリ」の運営会社社長らが逮捕されたというニュースは、業界内外に大きな衝撃を与えました。

「退職代行=どこも同じで安心」と思っていた方にとって、今回の事件は他人事ではありません。もし、あなたが今まさに退職代行の利用を検討しているなら、一歩立ち止まって「その業者は本当に安全か?」を見極める必要があります。

この記事では、今回の逮捕劇の裏側にある「法律の壁」と、利用者が絶対に避けるべきリスクについて、専門的な視点からわかりやすく解説します。

退職代行「モームリ」社長と妻が逮捕|何が起きたのか

まずは、今回のニュースの事実関係を整理しましょう。

報道によると、退職代行サービス「モームリ」を運営する株式会社アルバトロスの社長と、その妻(同社役員)らが、弁護士法違反(非弁活動の周旋)の疑いで逮捕されました。

逮捕の容疑と具体的行為

警察の発表および報道をまとめると、主な容疑は以下の通りです。

  • 行為: 顧客から依頼された退職交渉案件を特定の弁護士に紹介した。
  • 名目: 紹介の対価として「広告費」などの名目で多額の報酬を受け取っていた疑い。
  • 背景: 本来、弁護士ではない者が報酬を得る目的で法律業務をあっせんすることは法律で禁じられています。

容疑者側は「正当な業務だった」として否認しているようですが、警察は「実質的な紹介料の授受」があったとみて捜査を進めています。この「紹介料」という仕組みが、今回の事件の最大の鍵となっています。

「退職代行」はどこからが違法になるのか?

なぜ、退職を助けるサービスで逮捕者が出るのでしょうか。そこには、日本における「弁護士法」という厳しいルールの存在があります。

弁護士法の基本ルール(非弁活動の禁止)

日本の法律では、弁護士資格を持たない者が、報酬を得る目的で「交渉」や「法律事務」を行うことを固く禁じています(弁護士法72条)。これを非弁行為と呼びます。

さらに、弁護士に対して顧客を紹介し、その見返りに紹介料を受け取る「周旋(しゅうせん)」も禁止されています(弁護士法73条)。今回のケースは、この「紹介」の仕組みが法に触れたと判断されたのです。

「OK」と「NG」の境界線

退職代行サービスは、大きく分けて以下の3つの運営形態があります。

運営主体可能な範囲安全性
一般企業意思の伝達のみ(「辞めます」と伝えるだけ)△(交渉不可)
労働組合団体交渉権に基づき、有給や退職日の交渉が可能〇(条件交渉OK)
弁護士あらゆる法的交渉・訴訟対応が可能◎(完全合法)
NGな行為の例
  • 「未払い残業代を払ってほしい」という交渉
  • 「退職金を上乗せしてほしい」という交渉
  • これらを前提に、裏でつながっている弁護士へ「有償で」橋渡しをすること

一般企業が運営する場合、できるのはあくまで「メッセンジャー」としての役割まで。
一歩踏み込んで「交渉」や「有料紹介」に手を染めた瞬間に、違法性が生じます。


退職代行業界のグレーゾーン問題

退職代行市場はここ数年で急拡大しました。
しかし、その裏側には以前から「危うさ」が指摘されてきました。

「うちは大丈夫」という言葉の罠

多くの業者が「顧問弁護士監修」「労働組合提携」といった言葉を並べています。
しかし、実態として弁護士が実務を行っておらず、名前を貸しているだけのケースも少なくありません。

利用者がこの危うさを見抜きにくい理由は2つあります。

  1. 法律知識の欠如
    一般の人にとって、どこまでが「伝達」でどこからが「交渉」かの区別は困難です。
  2. 精神的な追い込み
    「明日から会社に行きたくない」という極限状態では、冷静な判断力が低下し、目についたサービスに飛びついてしまいがちです。

もし違法な退職代行を使うと、どうなる?

「業者が捕まっても、自分が辞められればいい」と考えるのは非常に危険です。
違法なサービスを利用すると、利用者自身にも以下のような実害が及ぶ可能性があります。

リスク1. 退職手続きが「無効」とされるリスク

会社側が「この代行業者は非弁活動を行っている」と判断した場合、代行業者を通じた意思表示を拒否することができます。結果として、退職が受理されず、無断欠勤扱いになってしまう恐れがあります。

リスク2. トラブルの長期化と金銭的損失

業者が逮捕されたり営業停止になったりすれば、当然サポートは打ち切られます。支払った費用が戻ってこないばかりか、会社との関係が悪化し、最悪の場合は損害賠償を請求される事態にもなりかねません。

リスク3. 精神的な二次被害

「穏便に辞めたかった」はずが、警察の捜査や会社との泥沼の争いに巻き込まれる……これでは本末転倒です。

安全な退職代行を見極めるチェックリスト

後悔しないために、以下の5つのポイントを確認してください。

  • 弁護士が「直接」受任する形式か?
    (監修ではなく、運営主体が弁護士法人か)
  • 交渉範囲が明記されているか?
    (「交渉は行いません」と明記しているか、あるいは労働組合/弁護士が担当しているか)
  • 運営会社の情報が透明か?
    (代表者名、所在地、電話番号が公式サイトに明確にあるか)
  • 極端に安すぎないか?
    (適切な法的スキームを組むには相応のコストがかかります)
  • 口コミや評判が「サクラ」っぽくないか?
    (SNSでのリアルな声を検索する)

「退職代行以外」という選択肢もある

最後に、一つお伝えしたいことがあります。 退職代行はあくまで「最終手段」です。今のあなたが本当に必要としているのは、「辞めること」だけではなく、「その後の納得感のあるキャリア」ではないでしょうか?

実は、適切な「事前準備」と「マインドセット」があれば、代行を使わずともスムーズに辞められるケースは多いものです。

  • 就業規則の確認
  • 引継ぎ資料の作成
  • 上司への切り出し方のシミュレーション

これらを第三者と整理するだけで、精神的なハードルは劇的に下がります。
もし、今の職場で心が折れそうなら、代行をポチる前に、まずは「自分の本当の気持ち」を整理する相談を検討してみてください。


まとめ|「急いで辞める」より「安全に辞める」

今回の「モームリ」社長逮捕のニュースは、退職代行が「魔法のツール」ではなく、法律というルールの上で成り立つサービスであることを改めて浮き彫りにしました。

退職代行=悪ではありません。しかし、仕組みを理解せずに利用するのはギャンブルと同じです。

大切なのは、「早く逃げ出したい」という焦りに負けず、「自分を守るために、正しく選ぶ」こと。

もし今、あなたが退職やこれからの働き方について一人で悩んでいるなら、プロの視点から一緒に現状を整理してみませんか?

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