面接の終盤。
面接官から確実にされる質問があります。
「最後に、何か質問はありますか?」
どんな業界・職種・企業であっても必ず聞かれる質問です。
あまり面接の経験がないと不意に聞かれ、頭が真っ白になることも多いのではないでしょうか?
「特にありません」と答えてしまえば、入社意欲が低いと判断されかねません。
逆に、的外れな質問をしてしまうと、せっかく築いた良い印象が台無しになってしまうこともあります。
実は、この「逆質問」は単なるマナーではありません。
- 面接官へのアピール
企業への関心度の高さと、入社後の貢献意欲を示す絶好の機会です。 - ミスマッチの防止
あなたが本当にこの会社で活躍できるか、長く働けるかを見極める重要な判断材料になります。
この記事では、「面接で印象をアップさせつつ、自分に合った会社か見極める」ための、効果的な逆質問リストを具体的な例文とともにご紹介します。
事前に質問を準備し、面接を最高の形で締めくくりましょう。
逆質問の基本マナー:失敗しないためのルール

逆質問を成功させるためには、質問内容以前に「マナー」を守ることが大前提です。
事前に質問リストを準備しておく
面接中に焦らないように、質問は最低5個、できれば10個程度リストアップしておき、その中から2〜3個を厳選して聞くのが理想です。
ネガティブな質問は避ける
給与、残業時間、休日といった待遇に関する質問は、自分で調べられる情報として捉えられ、「それだけが目的なのか」という印象を与える可能性があります。
待遇に関する質問は、内定後や転職エージェントを通じて確認しましょう。
質問は2〜3個程度に絞る
あまりに多くの質問をすると、面接官の時間を奪ってしまいます。
面接官が質問を促すのを止めるとき(例:「あと一つくらいでお願いします」)には、潔く切り上げましょう。
印象が良くなる逆質問例

逆質問は、あなたの「貢献意欲」と「問題解決能力」を示すチャンスです。
質問を通じて、「自分は入社後にこんな活躍をしたいと考えている」というメッセージを伝えましょう。
1. 仕事・業務内容に関する質問:熱意と具体性を示す
これは、あなたがすでに「入社後の自分」をイメージできていることを示す質問です。
| 質問例 | 意図(面接官に伝えるメッセージ) |
|---|---|
| 「入社後の最初の1か月で期待される役割は何ですか?」 | すぐに戦力になりたいという意欲を示し、目標設定能力の高さをアピールできます。 |
| 「このポジションで、特に成果を上げる人の特徴は何ですか?」 | 会社の求める人物像を再確認し、自分が入社後にどう行動すべきかを理解しようとする姿勢を示します。 |
| 「御社が現在、チームで最も注力しているプロジェクトの具体例を教えてください」 | 会社の事業に対する深い関心と、最新の動向を把握したいという学習意欲を伝えます。 |
これらの情報の表層的な部分は企業HPに掲載されていることも多いため、
「企業HPを見て疑問に思ったのですが・・・」など
と付け加えると、企業の情報を調べてから面接に臨んだんだなとわかります。
2. 教育・キャリア支援に関する質問:長期的な定着意欲を示す
20代〜30代の若年層にとって、キャリアパスや成長の機会は非常に重要です。
| 質問例 | 意図(面接官に伝えるメッセージ) |
|---|---|
| 「研修やスキルアップの機会はどのようなものがありますか?」 | 会社に長く貢献するために、自己成長を怠らない姿勢をアピールします。 |
| 「このポジションで、5年後どのようなキャリアパスに進むことができますか?」 | 長期的に会社で働く意志(定着意欲)と、将来設計を真剣に考えていることを伝えます。 |
| 「評価制度において、どのような基準で昇給や昇進が決まるのか、具体的な例があれば教えていただけますか?」 | 公平な評価制度に関心があることを示し、結果を出して昇進したいという意欲を示します。 |
入社後にどういうキャリアが積めるのか、どういう資格を習得できるのか?と聞くのは、
入社後の意欲評価につながります。
3. 職場環境・社風に関する質問:ミスマッチを防ぐ質問
逆質問の最大の目的は、求人票には書かれていないリアルな情報を知ることです。
| 質問例 | 意図(面接官に伝えるメッセージ) |
|---|---|
| 「社内のコミュニケーションは、どのようなツールで、どのように行われていますか?」 | 職場の風通しや、リモートワークへの対応状況などを把握できます。 |
| 「上司や同僚との関係性で、御社が特に大切にしていることは何ですか?」 | 職場の人間関係に対する価値観(例:チームワーク、個人の尊重など)を知ることができます。 |
| 「現在、部署内ではどのような方が活躍されていますか?」(面接官の役職が上の場合) | 理想的な社員像を聞くことで、自分の特性と合うかを確認できます。 |
転職だとOB/OG訪問ができる機会が少ないため、こういった情報を聞くのも大切です。
4. 会社の将来・ビジョンに関する質問
面接官が役員や社長など経営層の場合は、会社の将来性に関わる質問をすることで、視点の高さをアピールできます。
| 質問例 | 意図(面接官に伝えるメッセージ) |
|---|---|
| 「今後の事業展開や、今後3年間の目標について教えていただけますか?」 | 会社の成長戦略を把握し、自分もその一員として貢献したいという熱意を示します。 |
| 「〇〇様(面接官)が、この会社で働き続ける理由は何ですか?」 | 社員の定着率や、社員が感じる本当の魅力を知る、最も核心的な質問の一つです。 |
| 「会社が大切にしている価値観や理念を、具体的なエピソードを交えて教えてください」 | 理念が単なるお題目ではなく、現場に浸透しているかを確認できます。 |
こういったことを聞くことで、あなたは意欲がありますというアピール+今後の企業展開も予測することができます。
逆質問で失敗しないコツ:注意点と準備

しかし、逆質問は、ただ質問すればいいわけではありません。
以下の3つのコツを意識しましょう。
- 事前に企業情報・募集要項をチェックする
「御社の事業内容は?」や「募集要項に書いてある残業時間は本当ですか?」など、調べれば分かることやネガティブな情報を質問するのは絶対NGです。 - ネガティブ・答えやすい質問は避ける
「特に大変だったことは?」といったアバウト好きて答えにくい質問は避け、
「入社後に貢献するために何が必要か」といった前向きな内容にフォーカスします。 - 「自分の成長」「貢献」に繋がる質問を意識
質問の切り口を「会社が私に何をしてくれるか」ではなく、
「あなたが会社にどう貢献できるか、そのために何を知るべきか」という視点にすることで、あなたの熱意が伝わります。
他にも逆質問でおすすめの質問

面接に慣れないとできないことかもしれませんが、
面接時に簡単な会社説明や業務内容に関する補足説明をされることがよくあります。
この説明の内容を覚えておき、その内容に基づき逆質問の時に質問することも効果的です。
他にも、面接中に出身地や出身校の雑談になることもあると思います。
こういったこと質問することで、コミュニケーションの高さをアピールできることもあります。
まとめ
面接の最後の「何か質問はありますか?」は、あなたにとっての最高のプレゼンテーションチャンスです。
事前準備を徹底し、「自分の熱意と理解度をアピール」し、「入社後のミスマッチを避ける」質問を厳選して聞くことで、面接を成功に導きましょう。
あなたの志望職種や、これまでの経験に合わせた最適な逆質問は、一人ひとり異なります。
面接での逆質問の内容が、自分のキャリアや志望職種に合っているか不安ですか?
転職相談を活用すれば、あなたの経験や、応募企業の具体的な情報に合わせて、
「面接官が思わず唸る」逆質問例を一緒に考え、ブラッシュアップできます。
面接通過率を高めるための、あなたのオリジナルの質問リスト作成をサポートし、自信を持って面接に臨めるようお手伝いします。


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