システムエンジニア(SE)は、企業や組織のITシステムを設計・構築・保守する専門職です。
DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進やIT人材不足により、企業は優秀なSEを必要とされており、デジタル社会のインフラを支える重要な存在として、今注目を集めています。
また、リモートワークの普及も後押しし、働きやすさからも人気の職業の一つです。
今回はそんな、システムエンジニアの職業についてお伝えします。
システムエンジニアとしてこれから就職したい方や転職を考えている方はぜひ参考にしてみてください。
- システムエンジニアの仕事内容や役割
- 平均年収や休日などの労働環境
- 向いている人の特徴と求められるスキル
- キャリアパスや将来性について
- 未経験からシステムエンジニアになる方法
システムエンジニアの基本情報
システムエンジニアは、ITシステムの要件定義から設計・開発・運用保守までを担う職種で、企業の業務効率化や情報管理を支える”縁の下の力持ち”です。
活躍している業界は多岐に渡り、医療や金融などさまざまな業界に欠かせない存在です。
- IT企業
- 金融、医療、物流、小売などの業界の社内SE
- 官公庁や自治体
システムエンジニアの平均年収
経験年数 | 平均年収 |
---|---|
ジュニアエンジニア(0〜3年) | 約350〜450万円 |
ミドルエンジニア(4〜7年) | 約500〜650万円 |
シニアエンジニア(8年以上) | 約700万〜1,000万円 |
業界や働き方により1000万以上の年収を狙うことができます。
また、シニアエンジニアのクラスになると、ITアーキテクトやテクニカルリードなど、エンジニアとして上位の職種にステップアップすることができます。
システムエンジニアの平均的な年間休日数・労働時間・残業時間
年間休日 | 120〜125日程度 |
労働時間 | 9:00〜18:00が一般的 |
残業時間 | 月20〜40時間 |
役職や企業、働き方、プロジェクトの進行状況によって違いはあります。
しかし、リモートやフレックス制度の導入によってある程度自由な働き方ができる職種です。
システムエンジニアの具体的な仕事内容
システムエンジニアの日常的な業務内容
システムエンジニアと聞くと、システムの設計や開発などをしているだけだと思われがちですが、他にも以下のような業務を行っています。
- クライアントとの打ち合わせ
- 要件定義と仕様書の作成
- テスト・運用・保守
システムエンジニアの1日の仕事の流れ
- 9:00出社・メールチェック
- 10:00MTG
- 10:30設計書制作や実務
- 12:00昼食
- 13:00実務
- 15:00打ち合わせ
- 17:00技能研修
- 18:00退社
繁忙期か閑散期でも違いますが、残業なしの場合だとこういった感じになります。
残業する場合は、クライアントとの打ち合わせやプログラミングの実務などになります。
システムエンジニアとして必要なツールやスキルは?
システムエンジニアに必要なスキル | プログラミングスキル (Java、C#、Python、JavaScriptなど) コミュニケーションスキル |
システムエンジニアに必要なツール | バージョン管理システム(Gitなど) プロジェクト管理ツール(JIRA,Slackなど) IDE(統合開発環境)(Visual Studioなど) |
システムエンジニアに向いている人の特徴
こういった方は、システムエンジニアの職業が向いていると言われています。
システムエンジニアに向いていない人は?
反対に以下のような特徴がある人は、システムエンジニアに向いていないと言われています。
システムエンジニアとして実際に活躍している人の共通点
- コミュニケーション能力が高い
- コツコツ努力できる
- 新しい技術に敏感
- ITが大好き
- 色々なことに興味や関心がある
システムエンジニアに限らず、ITのエンジニアはこういった方が多い印象です。
システムエンジニアのキャリアパスと成長
システムエンジニアは、キャリアのポジションで言うと、一般的に中堅的な立場になります。
この見出しでは、システムエンジニアのキャリアパスについてお伝えします。
入職後のステップアップの道筋
IT業界を未経験から始めるのであれば、以下のようなキャリアパスを進んでいくと考えられます。
- Step1入社・プログラマーとして業務を始める
- Step2システムエンジニア
- Step3専門的なエンジニア
セキュリティエンジニアやインフラエンジニアなど
- Step4より上位のポジションへ
PMやITアーキテクト、テックリードなど
といったキャリアパスを築いていけます。
システムエンジニアの経験を積むことで目指せるポジション
- ITアーキテクト
- テックリード
- コンサルタント
- CTO
システムエンジニアから転職可能な業界は?
システムエンジニアから転職できる業種には以下ような職種があります。
- Webエンジニア
- データサイエンティスト
- ITコンサルタント
- 人材業界
- メーカー
ITエンジニアの転職先は限りがありません。
自社サービスを展開していく上で、必要不可欠な存在なのでどの業界へも転職できる可能性を秘めています。
システムエンジニアのスキルアップの方法
システムエンジニアとしてスキルアップをするためには以下のような方法があります。
- 資格取得(基本情報技術者、応用情報技術者など)
- 実務経験を重ねる
- オンライン講座や書籍で学習
- セミナー勉強会の参加
システムエンジニアとして働くメリット・デメリット
システムエンジニアとして働くデメリット3つ・メリット3つをご紹介します。
システムエンジニアとして働くデメリット
まず、システムエンジニアとして働く3つのデメリットをお伝えします。
プロジェクトの進捗状況によって残業が増えたり、新技術を学ぶために時間を費やす必要があります。
また、企業によっては、夜間に仕事をしたり、突発的な仕事が入ることもあります。
そのため、健康管理をしっかりする必要がある場合があります。
システムエンジニアとして働くメリット
次はシステムエンジニアとして働く3つのメリットについてお伝えします。
ITスキルは今後ますます必要なスキルになると言われています。
そのため、将来的に仕事に困りません。
手に職をつけたい人や安定した働き方をしたい人にとってメリットとなります。
また、リモートワークやフレックス制度を導入している企業が多く、副業や時間使い方にある程度自由があります。
他にも、IT業界は今では社会の基盤を支える重要なインフラとなっています。
そのため、経済を支えるやりがいを感じることができます。
システムエンジニア業界の将来性・動向
システムエンジニアの将来性はIT業界全体が今後も拡大し、2030年には79万人の人材不足になると予測されています。
また、AIやクラウド、IoT、セキュリティの分野ではさらに進化が進んでいます。
その反面、人材不足と技術の習得が今後の課題と言われています。
システムエンジニアの先輩の声

SE歴3年
未経験からでも、努力すれば確実に成長できる職業です。仲間と一緒に達成感を味わえるのが嬉しいですね。”
“大変なこともあるけれど、社会に貢献しているという実感がモチベーションになります。
システムエンジニアになるには?
システムエンジニアになるには以下のような方法があります。
- 専門学校・情報系の大学を卒業→IT企業に就職
- スクール→転職orフリーランス
システムエンジニアに必要な資格・スキル
スキル | プログラミングの基礎スキル サーバー・ネットワーク・データベース・クラウドの知識 業界知識 コミュニケーション能力 |
資格(あると有利) | ITパスポート 基本情報技術者試験 応用情報技術者試験 システムアーキテクト試験 |
といったスキルや資格があると就職や転職、フリーランスとしての活動の助けになります。
システムエンジニアになるには学歴や経験は必要?
多くの場合は、実績で判断されています。
そのため、学歴は特に関係ないと言われていますが、情報系の学部・学科を卒業していると有利に働きます。
未経験からシステムエンジニアのルート
社会人が未経験からシステムエンジニアになるための方法は3つあります。
- 独学+資格取得
- 未経験可の企業への応募
- スクールで学んでからの就職支援を受ける
一番確実性がある方法は、3つ目のスクールから支援を受ける方法です。
スクールによっては就職先を斡旋している場合や先輩方の横のつながりから紹介してくれることもあります。
システムエンジニアのよくある質問(Q&A)
- Q未経験でもシステムエンジニアになれますか?
- A
はい。スクールや独学を通じて基礎を学べば十分可能です。
- Q年収は上がりやすいですか?
- A
スキルや経験次第で大幅にアップが見込めます。
実際に私の知り合いには年収1,000万円ほどの人がいます。
- Q仕事のやりがいはあるのでしょうか?
- A
実際にシステムを利用している人がいるため、
自分が作ったシステムを人の役に立っているという実感あります。
- Q資格は必須ですか?
- A
必須ではありませんが、基本情報技術者など資格の種類によっては、転職時や就職時に評価される可能性があります。
システムエンジニアのまとめ
システムエンジニアの特徴は以下のようなものになります。
- SEは社会のIT基盤を支える重要な職種
- 年収や働き方も安定しており、将来性あり
- 未経験からでもチャレンジ可能
- 論理的思考力や協調性が求められる
- スキルアップ次第で多様なキャリアに展開できる
将来的に安定している業界で、給料も高水準、働き方も比較的自由なのでこれから就職・転職を考えている人は候補の1つとしておすすめですよ。
しかし、人によっては、苦手意識を感じてしまう人もいるのでしっかり検討してから就職・転職に踏み切りましょう!
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