アレフの現状と問題点：オウム真理教の後継団体の動向は？

1. 地下鉄サリン事件から30年、アレフの動き

1995年の地下鉄サリン事件を起こしたオウム真理教の後継団体「アレフ」は、現在も存続しています。

事件後、教団は「アレフ」「ひかりの輪」「山田らの集団」の3つに分裂し、公安調査庁はこれらを観察対象として監視している。
現在、オウム真理教系の信者は約1600人おり、その大半がアレフに所属している。

麻原彰晃（松本智津夫）元死刑囚の家族は、表向きアレフとは関係がないとされている。

しかし、過去に麻原は長男と次男を後継者として指名しており、近年は次男を教祖に迎えようとする動きが報告されている。

信者の間では、次男を「特別な存在」として扱う風潮があり、内部で彼を支援する動きがあるとされる。

2023年10月、元信者による「内部告発」が公表され、アレフ内で次男が「裏合同会議」を主導し、実質的な意思決定をしていると指摘された。

2017年以降、この裏合同会議が重要な決定を行っており、特に公安調査庁の監視や教団資産の管理に関する議論が中心になっている。

公安調査庁もこの告発に注目し、調査を進めている。

アレフは公安調査庁から厳しい監視を受けており、資産の報告義務がある。

しかし、2019年には約13億円あった資産が2023年には5000万円まで減少したとされる。
ただし、公安調査庁は「資産隠しの可能性がある」とみており、実際には7億円以上の資産があると推定している。

教団は施設の使用制限や資金繰りの悪化により、運営が厳しくなっている。

近年、アレフの幹部クラスの信者が次々と脱会しており、内部の運営体制が揺らいでいる。

合同会議の開催頻度も減少し、組織の統制が取れていない状況が続いている。
資金難や内部対立により、アレフの勢力は弱まりつつあるとみられる。

公安調査庁の監視強化により、収益事業の制限や資産報告義務が厳しくなっている。
資金調達が困難になり、信者からの寄付が減少すれば、教団の運営継続が難しくなる可能性がある。

これにより、違法な手段での資金獲得（詐欺やマネーロンダリングなど）に走るリスクが懸念される。

教団内での意思決定の混乱や幹部の脱会が続けば、内部の統制がさらに崩れ、新たな分派が生まれる可能性がある。

過去にも「ひかりの輪」や「山田らの集団」のような分派が誕生しており、今後も同様の動きが起こる可能性があります。

資金難と公安の圧力により、アレフが再び地下化し、より過激な思想に走る可能性がある。
1995年の地下鉄サリン事件のようなテロは現時点では考えにくいが、孤立した信者が極端な行動に出る可能性はないとは言えません。

資金難や教団の不安定さにより、今後さらに脱会者が増える可能性がある。
特に若い世代の信者は、教団の未来に疑問を持ち、離れていくことが予想される。

一方で、カルト団体によく見られる「内部統制の強化」によって、残った信者の忠誠心がより強まる可能性も否定でません。

アレフの現状：幹部の脱会、資金難、組織の混乱が進行中。
今後のリスク：資金源の枯渇、内部対立、先鋭化、潜在化の恐れ。
予測される動き：分裂や弱体化が進んでいく。

公安調査庁は今後も厳しい監視を続け、アレフの崩壊も近いといえます。
信者の動向と公安の対応次第で大きく変わるでしょう。